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きざはしの彼方

セカイ系催眠術師であるオタク男子のブログ。催眠術についてエモく語っていきます。

現実をあるがままに生きるということ 「ちひろさん」

 前回のマンガ紹介記事の反響が良かったので続けてみる。

今回紹介するのはこの「ちひろさん」という漫画。

 

ちひろさん 1 (A.L.C.DX)

ちひろさん 1 (A.L.C.DX)

 

元風俗嬢、ちひろ。海辺の小さなお弁当屋で働く彼女の元にはいろいろな悩みを抱えた客がやってくる。恋愛、仕事、家族、自分自身…ちひろが導く答えは? 多くの人を救った傑作、新作で復活!! 

(amazonのあらすじより)

  あらすじに書いてある通り、元風俗嬢の「ちひろさん」が小さな町で暮らす話。

彼女は、自分が風俗嬢であった過去を隠さないので、当然色んな人に奇異や羨望、あるいは下心の篭った目で見られる。けれども、それを怒るでも、茶化すでもなく、ただそのまま受け止めて生きていく。そして、そこで色んな人と出会い、交流し、生きていく漫画。大きな事件があるわけでもない、ただちひろさんの孤独な生き様を描いているだけだ。けれども、その強さの描写を通じて読んでいる我々に問いかけてくるもがある。

 「多くの人を救った傑作」と書いてあるが、この漫画の「ちひろさん」の出す問いは基本的に冷たい。「貴方は本当はどう生きたい?」という明確で残酷な問いかけを周囲の人へ振りかける。当然、これに従って生きてしまえば、人と衝突することとなることもある(漫画の中に出てくるオカジがそうだ)。あるいは、その問いかけとちゃんと向き合えないまま生きていく人も描かれる。

 個人的には、途中から出てくるニューハーフのお姉さんが大好き。恋に生きる彼女と、ひたすらドライに孤独を生きるちひろさんの対比が、悲しくも面白い。

 読む時期によって毒にも薬にもなる漫画。