きざはしの彼方

セカイ系催眠術師であるオタク男子のブログ。催眠術についてエモく語っていきます。

エロ漫画を読んで哲学的思考に嵌り込んだ話。

 Deep Stalker―ソノ皮デ美少女ニナル― - エロ漫画 電子書籍 - DMM.R18

 僕の好きなDATE先生のエロ漫画にこんなのがありまして、まあ中身は所謂「入れ替わり」物を集めたものなんですけども。

 この本の3番めに「こんなの、あたしじゃない」という話がありまして、あらすじとしては「魔法のアイテムを使って生意気な妹と入れ替わってエロいことする」というそれだけ見ればありがちなものなんですけども。

この話の入れ替わりの設定として「時間が経過するとどんどん体の方に引っ張られてその人格になる」というのがありまして。

 作中に出てくる、入れ替わった兄が妹の体で語る台詞「魂だけが入れ替わったこの意味がわかるか? つまり思考や記憶がつまった脳みそはお互いそのままなんだよ これから俺は内面までぜーんぶ美香になって …お前は今までバカにしてきたどうしようもないクズニートの兄貴になっちまうんだよ」はそのシチュエーションを簡潔に説明してると言えるでしょう。この話のオチは「何故か知らないけどなんで妹とセックスしてるんだ俺……?」みたいな感じで終わります。

 この話を最初に読んだ時は気にならなかったんですけど、二回目読んだ時に「これ、話を読んでる僕らは『何かが起こった』事を知ってるけど、作中世界の視点で見ると『何も起きてない』のでは?」ということに気付いてしまったんですよね。

 つまり、兄と妹は入れ替わった、入れ替わったさいの性行為で関係性は変わった、二人の意識は"元に戻った"……、さて、"何が起きた"といえるのか?という話です。

 有名な思考実験の一つに「スワンプマン」というものがあります。wikipediaから引用すると、

ある男がハイキングに出かける。道中、この男は不運にも沼のそばで、突然 雷に打たれて死んでしまう。その時、もうひとつ別の雷が、すぐそばの沼へと落ちた。なんという偶然か、この落雷は沼の汚泥と化学反応を引き起こし、死んだ男と全く同一、同質形状の生成物を生み出してしまう。

この落雷によって生まれた新しい存在のことを、スワンプマン(沼男)と言う。スワンプマンは原子レベルで、死ぬ直前の男と全く同一の構造を呈しており、見かけも全く同一である。もちろん脳の状態(落雷によって死んだ男の生前の脳の状態)も完全なるコピーであることから、記憶も知識も全く同一であるように見える[1]。沼を後にしたスワンプマンは、死ぬ直前の男の姿でスタスタと街に帰っていく。そして死んだ男がかつて住んでいた部屋のドアを開け、死んだ男の家族に電話をし、死んだ男が読んでいた本の続きを読みふけりながら、眠りにつく。そして翌朝、死んだ男が通っていた職場へと出勤していく。

  つまり、「人間の同一性はどこに宿っているか」という話なわけですね(違うと言えば違うんだけどまあそういうことで)。これを「全く別の物質」ではなく「別の人間と魂だけを交換して、後に意識が上書きされた」としたのがこの入れ替わり問題です。

 

 1.実質的に何も変わってない、ということは何も起きてないよ

 2.入れ替わりという事象によって兄と妹の関係性が変わったので何らかのエネルギーの移動があったよ

 さてどっちだ……?という疑問に1年ほど囚われています。助けて。